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2012年06月18日

救急救命!

本日、本校において養護教諭主導で救急救命法についての校内研修(職員間での研修)を行いました。

2010年10月に心肺蘇生のガイドラインが「ガイドライン2010」に改訂されたことを受け、日本でも今年の4月1日から新方式が完全実施となったことから、変更点について学校職員が共通理解しよう、という趣旨で実施することになりました。

本校では、救急救命法について毎年1回は必ず職員研修しているのですが(他市町村では認定講習を義務付けているところもあるそう)、例年消防署の職員の方を講師に招いて講習をしいたのですが、今回は様々な理由から自前の研修になり、私自身はかなりプレッシャーのかかった日々でした…。

とにもかくにも学校内で専門的立場にいるのは養護教諭ですし、こんなときに存在感を示さないでいつ示す、勉強だ、と思って前向きに取り組み始めました。こんな義務感から始めた研修準備ですが、『どうしたら限られた時間の中で、正確に、分かりやすく伝えられるだろう。』と思いながらやっていると、何か楽しくなってきて、無事に終わった今、少し物足りなさすら感じているところです 笑。

また、今回は職員向けの研修でしたが、『子ども達にも保健指導としてできたら、これから生きていく上で何かのたしになるのではないか。』とも思いました。(学校のカリキュラム上、そうすぐには時間がとれないのですが…)

水泳学習も始まる時期ですし、このタイミングで職員研修ができたことはよかったです。
あとは、逆説的ですが、この研修が現実と結びつかないことを祈るばかりです。(もちろん心肺蘇生が必要な事態になったときは効果が発揮されることを祈ります。)


最後に、蛇足ですが今回のガイドライン改訂の主な項目を私なりにまとめてみました。参考までにご覧ください。

【ガイドライン2010 改訂点】
改訂① 人工呼吸→胸骨圧迫の順番から、胸骨圧迫→人口呼吸の順番へ変更された。
    (血液循環に関して、胸骨圧迫の方の有効性が実証されたため)

改訂② 心停止の確認について、これまでは呼吸と脈拍の触知を同時に行うとされていたが、熟練者以外は   呼吸の有無の確認に専念するように、と変更された。
    (脈拍の触知は困難を極めるため)

改訂③ AEDの成人用パッドの適応年齢が、8歳以上であったものが、6~7歳以上へと拡大された。
    (現場の状況に合わせるため。小児用パッドの普及率が低かったためか?)



なお、変更点は上の3項目だけではありません。あくまでも、私が柱として大切だと感じたもののみ載せただけですので、その点はご了承ください。

人助けの第1歩として「知識を蓄える」、ということから始めてみるのもいいですよね♪




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Posted by けんこ  at 17:48 │Comments(2)健康まめ知識。。。

この記事へのコメント
備えあれば憂いなしですよね!

研修医1年目の医師です。いつも読ませてもらっております。

教育現場での健康教育の実態について、毎週報告していただいてありがとうございます。

将来、公衆衛生の分野にも興味がある研修医として大変勉強になります。


新ガイドライン実施後から、心臓マッサージを病院で何度か行なっている経験からすると、たしかに、胸骨圧迫がより重要かと思います。

人工呼吸をほとんどやらなくても、胸骨圧迫を続けていれば、
指先や顔の色は暖色系になりますし、SpO2(酸素が体内にまわっているかの指標になる値)も健常者と同じぐらいになっていました。

(実際、めっちゃ疲れますけど)
胸骨圧迫>>>>人工呼吸という感じがしますね。

心肺蘇生の機会は救急隊員でも月に1回経験するか否か?ぐらいのレベルみたいですので、細かいことは忘れてしまっても、

倒れている人がいたら、胸をがんがん押せばいいんだとだけでも覚えておいて欲しいなと思いますね。
(すぐに救急車も呼んでくださいね)
Posted by いち研修医 at 2012年06月24日 09:43
コメントありがとうございます。
学校には「学校三師」の先生方がいらっしゃいますが、実際は健康診断の際にお世話になるだけで、企業の産業医のように健康相談をバンバン受け付けている、というのにはほど遠いという実態があります。
ですのでいち研修医さんのように、興味をもっていただけるだけでとても心強い限りです。

学校の中にいますと、どうしても考えや知識などに偏りが出てきますので、これからも現場からの忌憚のないご意見よろしくお願いいたします。
Posted by けんこけんこ at 2012年07月09日 17:57
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